家庭児童相談室の窓から  本誌第71号「福祉見てある記」でも紹介された、NPO法人「オリーブの家」から当相談室に毎月「月刊オリーブ」が届きます。「オリーブの家」は矯正施設を出た方を支援する自立準備ホームですが、最近、グループホームも開設なさったそうです。現状に止まらず、常に歩を進めようという姿勢に、多くのことを学ばせていただいています。  実は、当室でもときおり非行の問題や罪を犯した人の支援についてご相談を受けることがあります。そういうご相談は、偶然、当室につながることが多く、それまでどこに相談したらよいかわからず、一人で抱え込んでいたということが少なくありません。  最近、少年鑑別所などでも、地域援助業務として非行の相談を受けるようになっていますし、保護司の地域活動拠点として更生保護サポートセンターが続々と開設されています。相談対応の社会資源は整ってきていますが、そういう情報はまだ市民に届いていないようですし、敷居が高いと感じる市民心情は昔とあまり変わらないのかもしれません。  社会でつまずいた人の社会復帰には、誰かの理解や支えが本当に大事なのだと思います。そして、支援者にも支えが必要です。  当室もそういう方たちのお役に立ちたいと思います。 (家庭児童相談室 相談員 砂川真澄)