所長挨拶FROM THE DIRECTOR

所長:李珊
熊本学園大学海外事情研究所は、1961年4月に中南米事情研究所として設立し、1972年に海外事情研究所と改称しました。現在全教員のうち、66人が研究所員として本研究所に所属しており、それぞれの研究を続けております。
 研究の成果は年1回発行の所報「海外事情研究」に掲載され、また各国に関する学術研究を「研究叢書」として出版し、積極的に社会へ向けて情報発信しています。さらに年間を通じて講演会、研究会、シンポジウムを開催し、国内外の研究者を招いて研究交流を行っています。
 本研究所は、2021年に設立60周年を迎えました。その記念事業として、2022年2月にはSDGsを主題として「環境と生命」「地域と災害」「社会と福祉」「国際移動」の4つのテーマを設定しシンポジウムを開きました。

コロナの蔓延は3年経っても衰えを見せず、世界各地の状況が大きく変化しています。これまで本研究所は海外現地調査や研究を大きな柱として掲げてきましたが、コロナ禍によりこれらの活動が実施不可能になって2年以上が過ぎました。
 また、長年本研究所が続けてきた中国・深圳大学、韓国・全南大学校との学術交流も中止とせざるを得ない状況が続いています。
 この厳しい状況下でどのように研究を進めるかを考えたとき、コロナ禍がもたらした交流の断絶は人々の暮らしを大きく変えたと思われますが、本研究所が培ってきた交流の蓄積が、オンラインによる情報獲得、情報発信を可能にしています。それらを利用して、各国でコロナにより何がどう変わったのか、多くの情報を収集・統括し、最新の具体的な状況を広く熊本及び国内各地に伝え、また熊本が、日本がどう変わったのか、情報をまとめて発信し、今後の交流と研究の基盤としていきます。
 本研究所の研究所員が自分の研究の特徴を発揮し、各方面の情報を集め、研究討論を行い、変化する日本社会及び国際社会に対応する方向性を探っていきたいと考えます。

2022年4月所長 李 珊(外国語学部教授)

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