公開セミナー・シンポジウム

「水俣学の10年−戦略的研究基盤形成支援事業成果報告」 シンポジウムを開催いたしました。

水俣学研究センターは、故・原田正純先生の提唱によって2005年に発足し、今年で10年目を迎えました。この度、外部評価委員の炭谷茂氏(元環境事務次官)、寺西俊一氏(一橋大学大学院経済学研究科教授)、吉井正澄氏(元水俣市長)をお招きして、研究成果報告会を12月14日に開催し、福島や茨城など全国から、多くの方にご参加いただきました。
外部評価委員の炭谷氏からは、水俣学研究センターの研究成果報告から、資料収集・整理、公開については、時間との競争であり、整理と保存により一般に公開することの意義を評価いただきました。また、「研究成果・提言をだすことから一歩踏み出し、市民レベルで手を取り合う社会、新しい市民社会・新しい民主主義への具体的取り組みへ、人材育成を含めた今後の取り組みへ期待している」。と頂きました。寺西氏からは、「これまで研究活動が息切れすることなく、今後も継続すること、そしてそのためにも、国内外との連携、ネットワークの拠点となることを期待している。地域再生構築のモデル形成に「健康」を基盤とした「Ecological Well-being Communities」、最初のモデルになるような発展を期待している。」と頂きました。吉井氏からは、「水俣市では、水俣学研究センターについて『水俣病の大学』と思われていることも否定できない。水俣市内での理解度を高める努力が必要である。また、資料収集についても、他大学などと連携することを期待する。」と頂きました。
福島からご参加してくださった元双葉町町長の井戸川氏からは、「われわれの明日を今日知ることができました。」とのご発言を頂きました。
当センターは、今回のシンポジウムでの皆様からの評価、ご意見を大事に今後も「水俣病の負のイメージを将来につながる発想」と研究に勤しんでまいります。
外部評価委員の方々をはじめ、客員研究員の方々、多くの方々にご参加いただき、ありがとうございました。

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