大規模地震下緊急時支援とインクルーシブな避難所研究

研究プロジェクトの概要ABOUT THE PROJECT

2016年4月に発生した熊本地震下において熊本学園大学では、避難住民緊急時支援として避難所を開設し、全体で750名(うち障害者60名)を受け入れ、インクルーシブな避難所として45日間運営された。従来の経験では、 激甚災害下で行き場のない在宅障害者や援助を必要とする在宅高齢者に対して一般の避難所での避難スペースの提供は前例がなく、これは独自な経験だった。
この経験を検証し、将来の教訓として発信することを本研究プロジェクトの目的としている。研究組織は同大学において避難所運営に直接携わった研究者で構成されている。今なお収束しえない災害下で、この被災者支援経験を記録するとともに、避難住民や、県下の避難所調査、東日本大震災後の経験の検証としてインクルーシブな避難所のあり方について調査研究し、将来の災害に対しての提言をなさんとするものである。なお、本研究プロジェクトは、避難所運営にあたった当事者である研究者自身の手による内部観察をもとに、災害下において「福祉避難所」が機能不全を起こす中での「脱施設化」の可能性について学際的に行う調査研究である。
この研究は、2017-2018年度科学研究費助成事業 挑戦的萌芽研究(17K18598)の研究助成を受けていますが、今後、この調査研究を進めていく上でさまざまな研究助成を受けて行きたいと考えています。

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